学童・放課後

学童・放課後に音楽の時間を取り入れる|子どもが集まる場での進め方

 文:GOLDEN AGE PROGRAM 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

学童や放課後の居場所は、子どもたちが自然に声を合わせられる場所です。音楽の時間を無理なく取り入れる考え方と、準備の順番をまとめました。

学童や放課後の居場所に音楽の時間を入れるときは、「短い時間で」「全員が同じ動きを楽しめて」「終わりに小さな成果が見える」形にするのが成功の近道です。宿題や遊びの合間でも取り入れやすいように、活動を細かく区切って組み立てると、参加する子どもも見守る大人も無理なく続けられます。

GOLDEN AGE PROGRAMでは、小学校・学童・地域の団体に向けて、授業や発表、地域の催しに合わせた形を、場所と人数をうかがってからご相談しています。この記事では、音楽の時間を始める前に決めておくとよいことと、活動の組み立て方をご紹介します。

放課後の場が音楽に向いている理由

学校の授業と違い、放課後は子どもたちの気持ちがほぐれた状態で集まる時間です。年齢の異なる子が同じ空間にいるため、小さな子が上の子の動きをまねしたり、上の子が教える側にまわったりと、自然な関わりが生まれやすい場でもあります。

音楽は、ことばが得意な子も、体を動かすのが好きな子も、同じ場で楽しめる活動です。手拍子や足踏みといったリズムの遊びなら、上手い下手の差が出にくく、はじめての子も輪に入りやすくなります。声を合わせた経験は、「みんなでひとつのことをやった」という気持ちを残してくれます。

また、放課後の時間は毎日続くからこそ、短い音楽の時間を繰り返すことができます。月に一度の大きな催しも楽しいものですが、毎回少しずつ続けることで、子どもたちが歌や拍に親しむ土台が育ちます。

始める前に決めたい四つのこと

外部の講師に来てもらう場合も、職員の方が自分たちで進める場合も、最初に次の四つを話し合っておくと、当日がぐっと進めやすくなります。

決めること考え方のヒントメモしておきたいこと
人数と年齢全員で行うか、学年ごとに分けるかで活動が変わる参加する人数、いちばん小さい子の年齢
場所声を出せて、体を動かせる広さがあるかを確かめる部屋の広さ、近くの教室や居室への音の届き方
時間宿題や遊びの時間とぶつからない枠を選ぶ開始と終了の時刻、曜日、続ける回数
めざす形楽しむ時間にするか、発表まで行うかを先に決める保護者に見せる機会があるか、行事に合わせるか

相談の際は、この四つのメモがあるだけでお話がとても早く進みます。分からない部分は空欄のままで構いません。場所と人数をうかがいながら、一緒に形を考えていきます。

活動の組み立て方|はじまり・中心・おわりの三段

子どもが集中できる時間は限られています。長い一つの活動にするより、短い活動を三つのまとまりでつなぐほうが、にぎやかな場でも飽きずに進められます。

  1. はじまり:輪になって座り、名前を呼ぶ遊びや、手拍子の合図でその日の気持ちをそろえる
  2. 中心:声や歌、リズム、ことばを使った活動を一つ選び、体を動かしながら進める
  3. おわり:全員で同じ一つのフレーズを歌ったり、拍手で締めたりして、気持ちよく終える

はじまりは、その日の子どもの様子を知る大切な時間です。にぎやかな日は動きの大きい活動、落ち着いた日はじっくり聞く活動と、その場に合わせて中心の内容を選べるように、いくつか引き出しを用意しておくと安心です。

おわりには必ず、全員がそろって終われる小さな区切りを作りましょう。「最後は手を合わせて、せーの」といった合図があるだけで、音楽の時間が一つの出来事として心に残ります。

中心の活動アイデア

GOLDEN AGE PROGRAMが大切にしている「声と歌」「耳とリズム」「英語で話す」「表現と舞台」の四つの柱を、放課後でも使いやすい形にしてみました。

ねらい活動のイメージ進め方のコツ
声と歌みんなが知っている歌を、声の大きさを変えて歌う大きい・小さいを手の高さで示し、見て分かる形にする
耳とリズム手拍子のまねっこ。先生の拍を聞いて同じ形を返すはじめは短く、慣れたら子どもが出題する側になる
英語で話す挨拶や色のことばを、歌のリズムにのせて言う意味を説明するより、まず音と動きで楽しむ
表現と舞台歌の場面を体で表す。動物や天気になりきる正解を決めず、子どもの動きを拾って広げる

どの活動も、子ども同士が向かい合って笑える場面を作ることが目的です。上手に歌うことより、声を出すこと、人の声を聞くこと、動きをそろえることを楽しめれば、それが次の回への期待につながります。

年齢の幅が広い場では、学年の高い子に「リーダー役」をお願いすると、場がぐっと締まります。拍の合図を出す、歌い出しの合図を出すなど、小さな役目を渡すと、上の子は誇らしく、下の子は憧れの気持ちを持って参加できます。

見守る大人の声かけと場の整え方

音楽の時間を支えるのは、そばで見守る大人の声かけです。うまくできたかどうかを評価するより、「いい声だったね」「拍がそろったね」と、その場で起きたことを言葉にして返すと、子どもは安心して次も声を出せます。

場面おすすめの声かけねらい
輪に入りにくい子がいる「見ているだけでもいいよ。聞こえたらまねしてね」参加の入り口を広げる
声が大きすぎて場がにぎやかになる「今度はそっと小さい声で。聞こえるかな」声の大きさを選ぶ楽しさにつなげる
拍がずれてしまう「先生の手をよく見て、もう一回やろう」やり直しを楽しい挑戦に変える
終わったあとに余韻が残る「今日いちばん好きだったのはどれ?」体験を言葉にして心に残す

場の整え方としては、座る位置を毎回同じにする、始まりの合図を決めておく、使う道具は最初に見せておく、の三つがおすすめです。同じ流れが続くと、子どもは見通しを持てるので、安心して声を出すことができます。机やいすを動かして中心に広い空間を作るだけでも、体を動かす活動がぐっと楽になります。

音の大きさが気になる場合は、あらかじめ近くの部屋の方に時間を伝えておくと安心です。窓を閉める、声を出す活動の前後に静かな活動をはさむなど、場所に合わせた工夫で、周りの方とも気持ちよく音楽の時間を続けられます。

外部の講師に相談するときの流れ

職員の方だけでは時間や人手が足りないとき、外部の講師と一緒に進める方法もあります。GOLDEN AGE PROGRAMの講師は、VOICE TRAINER ACADEMYで学んだ認定講師で、声の指導はたーなー先生のメソッドが基になっています。

相談の流れは、お問い合わせフォームまたはLINEでご連絡いただき、お話をうかがう形です。「週に一度の短い時間で」「発表会に向けて」「地域のお祭りで歌えるように」など、思い描いていることをそのまま伝えてください。授業や発表、地域の催しに合わせた形を、場所と人数をうかがって一緒に考えます。

回数や料金は、希望をお聞きしてからご案内しています。まずは、いまの居場所の様子や、音楽に期待していることをお聞かせください。

はじめの一歩として

音楽の時間は、最初から大きな計画を立てなくても始められます。まずは一度、短い時間でみんなの声と拍手をそろえてみることから。子どもたちの笑顔を見ながら、次の形を決めていく進め方もおすすめです。

プログラムの全体像はGOLDEN AGE PROGRAMのサイトでご覧いただけます。学童や放課後の場での取り入れ方のご相談は、お問い合わせフォームまたはLINEからお気軽にどうぞ。

よくある質問

何人くらいの集団から相談できますか?

場所と人数をうかがってから、形を一緒に考えます。まずは現在の様子をお聞かせください。

楽器がなくても進められますか?

手拍子や足踏み、声を使った活動が中心なので、楽器がなくても始められます。

年齢がばらばらでも大丈夫ですか?

年齢の幅が広い場では、学年の高い子に合図の役を渡すなど、役割を分けると全員が楽しみやすくなります。活動は短く区切って進めるのがおすすめです。

発表の場まで考えたい場合は?

保護者の方に見せる場や地域の催しに合わせた形も、希望をうかがって相談できます。