家庭の音楽あそび

車の中でできる親子の音楽あそび|歌・クイズ・リズムの遊び方

 文:GOLDEN AGE PROGRAM 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

車の中は、親子で音楽を楽しめる貴重な時間です。安全に配慮した遊びのルールと、年齢別の遊び方を紹介します。

車の中の音楽あそびは、「見なくてもできる」「道具がいらない」「全員が参加できる」遊びを選ぶのがコツです。運転する人は前を見ることに集中し、同乗者が手拍子や声で遊びを進める形にすれば、安全を守りながら親子で楽しめます。この記事では、車内の遊びを始める前のルール、年齢別の遊び、飽きさせない流れ、準備しておくものを紹介します。

車の中で音楽あそびをするメリット

車の中は、子どもにとって自由に声を出せる場所の一つです。外に声がもれにくく、周りを気にせず歌えるので、人前で歌うのが恥ずかしい子も、リラックスして声を出せます。また、親子で同じ方向を向いて座るため、顔を合わせて向き合うより話しやすい雰囲気があります。

送り迎えの往復、買い物へ向かう道、週末のおでかけ。毎日少しずつ重なる移動時間を、音楽の時間に変えると、特別な時間を作らなくても、自然に歌う習慣がつきます。

始める前に決めておく、安全の三つのルール

  1. 運転する人は、遊びに深く入りすぎない。前を見ることを最優先にする。
  2. 遊びの進行は、同乗する大人か、年上の子が担当する。
  3. 大きな声や音で、周りの音が聞こえにくくならないようにする。

運転する人が一人で子どもを乗せているときは、遊びを「聞くだけ」「歌うだけ」の簡単なものに限ります。クイズや考える遊びは、同乗者がいるときに回すと、無理なく楽しめます。

シートベルトをしたまま、体でも遊ぶ

座ったままでも、体を使った遊びはできます。手拍子、足をトントンとする、肩をゆらす、指でリズムをとる。シートベルトを外さず、座席で完結する動きに限って、体で音楽を感じる時間にしましょう。

年齢別の遊び方

年齢の目安おすすめの遊び進め方
幼児くり返しの歌、動物の声まね同じ歌を何度も歌う。「ぞうさんの声は?」と聞いて、声で答える
年長から小学校低学年声の大きさ・高さのクイズ、しりとり歌「いまの声、高かった?低かった?」と当て合う
小学校中学年以上イントロクイズ、替え歌づくり曲の最初の数秒を流して当てる。歌詞の一部を言い換える

年齢差のあるきょうだいが乗っているときは、年上の子に進行役を任せ、年下の子は答える側に回すと、どちらも活躍できます。

道具なしで楽しめる遊び四つ

遊び一:この音、なんの音?

車の外から聞こえる音や、車内の音を当てる遊びです。ウィンカーのカチカチ、窓を開けたときの風の音、遠くのサイレン。耳をすませて、「いま、何の音がした?」と問いかけます。安全な範囲で周りの音に耳を向ける時間は、耳をすませて楽しむ遊びになります。

遊び二:声のボリューム当てっこ

同乗者が「あ」を小さい声、ふつうの声、大きい声で出して、子どもが「小・中・大」と当てます。次は子どもが出して、大人が当てます。車内の音量には気をつけて、大きい声も「元気な声」くらいに留めます。

遊び三:しりとり歌

歌の最後の言葉で、次の歌を探します。「さくら」から「らんらんらん」へ、のように、歌詞の一部がつながればよい遊びです。知っている歌をたくさん思い出す時間は、子どもにとって楽しい思い出の引き出しが増える時間です。

遊び四:なんでもリズム

同乗者が膝をたたいてリズムを作り、子どもがまねします。簡単なリズムから始めて、少しずつ長くしていきます。車の揺れとは関係なく、自分たちのリズムを作る楽しさがあります。

季節や道のりに合わせた遊び

場面遊びのアイデア
雨の日の移動ワイパーの動きに合わせて「ちゃっちゃっ」と手拍子。雨音とリズムを重ねる
長い信号待ち三十秒で、好きな歌を一フレーズだけ歌い合う
海や山沿いの道「ひろーい」「たかーい」を、景色に合わせた声で表現する
夜の移動ささやき声の歌や、ゆっくりした曲の聞き比べ

景色や天気と音楽を結びつけると、遊びが「いまここだけの体験」になり、子どもの記憶にも残りやすくなります。

うまく乗ってこない日のために

子どもが遊びに乗ってこない日は、無理に進めず、好きな曲を静かに流すだけでも十分です。親が小さな声で口ずさんでいると、いつの間にか子どもも一緒に歌い出すことがあります。誘うより、楽しそうな空気を先に作ることを意識してみましょう。

飽きさせない、十五分の流れ

車内の遊びは、短い時間でも、流れを作ると満足度が高まります。

  1. 最初の三分:子どもの好きな歌を一曲、みんなで歌う。
  2. 次の五分:音当てやクイズなど、考える遊びを一つ。
  3. 次の四分:リズムまねや、しりとり歌で体を動かす。
  4. 最後の三分:ゆったりした曲を聞いて、おだやかに終わる。

目的地が近づいたら、「あと一曲で着くよ」と予告します。子どもは終わりが分かると、気持ちを切り替えやすくなります。下車の前に静かな曲を聞くと、車から降りる気持ちの準備も整います。

イントロクイズの作り方

小学生に人気なのが、イントロクイズです。同乗者がスマートフォンなどで曲の出だしだけ流し、子どもが曲名を当てます。出題する曲は、子どもがよく聞いている曲や、学校で習った歌から選ぶと、答えやすくなります。当たったら一緒に拍手をして、そのまま続きを歌いましょう。

慣れてきたら、問題を出す側を子どもに交代します。曲を選んで、どこまで流すかを決めるのは、思った以上に頭を使う、楽しい役割です。わざと難しい曲を選んで親を困らせるのも、子どもにとっては誇らしい経験になります。

替え歌づくりで、ことばを楽しむ

知っている歌の一部を、自分たちの言葉に置き換える遊びです。たとえば、今日の天気や、いま見えているものを入れて歌います。「あめがふってるよ、ざーざーざー」と、メロディはそのままで歌詞だけ変えると、子どもは音と言葉の関係を、自然に体感できます。言葉の数が合わなくても、リズムに合わせて歌えれば成功です。

作った替え歌は、家に着いてから家族に披露する「発表会」にすると、もう一つの楽しみが生まれます。車内で生まれた歌が、帰宅後にも続くことで、音楽の時間がぐんと広がります。

車内に用意しておくと便利なもの

もの使い方
子どもの好きな曲を入れたリストその日の気分で選べる、車用のプレイリスト
小さなマラカスや鈴座席で振って、リズムに合わせる
歌詞カード・絵カード同乗者が見せて、歌う歌を決める
ブランケットや水筒歌ったあとの休憩に

道具は、運転の妨げにならないものを選び、座席の周りに固定できるものに限ります。小さな部品がある楽器は、誤って口に入れないように、年齢に合わせて選びましょう。

もっと声を楽しむ場を探しているなら

車の中で楽しく歌う習慣ができると、子どもの声の個性が見えてきます。そこから、もっと声を使って遊びたい、人前で表現してみたい、という気持ちが育っていくこともあります。

GOLDEN AGE PROGRAMは、幼児から小学生のための、声・音楽・英語で話す力のプログラムです。声と歌、耳とリズム、英語で話す、表現と舞台を、遊びの中で一歩ずつ進めます。講師はVOICE TRAINER ACADEMYで学んだ認定講師で、声の指導はたーなー先生のメソッドが基になっています。ご家庭ではオンラインで全国から受講できます。回数や料金は、年齢とご希望をうかがってからご案内します。GOLDEN AGE PROGRAMについて聞いてみる

よくある質問

運転中、ひとりで子どもを乗せていても遊べますか。

聞くだけ、歌うだけの簡単な遊びがおすすめです。考える遊びやクイズは、同乗者がいるときに楽しみましょう。

子どもが車内で大きな声を出しすぎてしまうときは。

「ひそひそ声で歌おう」など、声の大きさを遊びにするとよいです。音量の調整も、声のコントロールの練習になります。

乗り物酔いしやすい子でも楽しめますか。

歌ったり、耳で楽しむ遊びが向いています。体調を見ながら、無理のない範囲で行ってください。