家庭の音楽あそび

車の移動中にできる親子の歌あそび|道具なしで楽しむ五つのゲーム

 文:GOLDEN AGE PROGRAM 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

車や電車での移動は、親子で声を出して遊べるまとまった時間です。道具がなくても、運転中の大人も参加できる歌あそびを、年齢別に整理しました。

移動時間は、声と耳のあそびにぴったり

結論からお伝えすると、車や電車の移動時間は、道具なしで声と耳を使うあそびに向いています。座ったまま、同じ空間にいて、時間もまとまってとれるからです。帰省やお出かけの道のりが、親子の歌の時間に変わります。

移動中の子どもは、景色を見たり、眠くなったり、退屈になったりと、気持ちが目まぐるしく動きます。画面に頼らず、声のやり取りで遊べると、大人も一緒に楽しめて、車内の雰囲気が明るくなります。

GOLDEN AGE PROGRAMでは、育てたいことに「声と歌」「耳とリズム」を置いています。無理のない声の出し方と歌う楽しさ、音の高さやリズムを遊びの中で聞き分けること。移動中のあそびは、どちらにも自然につながります。

ゴールデンエイジは、子どもが見たもの聞いたものを驚くほどの速さで吸収する時期だといわれています。窓の外の景色も、車内の声も、お子さんにとっては吸収のチャンスです。ここでは、運転する大人も無理なく加われる遊びを中心に紹介します。

はじめる前に決めておく三つのルール

車内では、安全と気持ちよさが第一です。次の三つを先に決めておくと、全員が楽しく過ごせます。

  1. 運転する大人は、目と手を使わない遊びだけ参加する:声と耳だけで進む遊びを選びます。運転に集中するときは、「いまは聞く役ね」と、聞く側に回る合図を決めておきます。
  2. 声の大きさは「車の中の声」:大声で叫ぶ遊びは避け、おしゃべりよりちょっと元気な声くらいで。大きな声を出したい遊びは、休憩で外に出たときにとっておきます。
  3. やめたいときはやめていい:眠くなったり、景色を見たくなったりしたら、遊びを切り上げます。続けさせるより、また遊びたくなる気持ちを残すほうが大切です。

この三つを出発前に家族で話し合っておくと、お子さんも自分で遊びを選びやすくなります。「今日は何から遊ぼうか」と、メニューを一緒に決めるのも楽しい時間です。

道具なしで楽しめる五つの歌あそび

1. しりとり歌

しりとりの言葉を、メロディにのせて歌うように言います。「りんご、ごりら、らっぱ」を、ことばに高低をつけて歌うだけ。普通のしりとりより、声の抑揚が自然に生まれます。単語を言ったら、次の人は同じ節回しでつなぎます。

2. まねっこ交換

大人が短いフレーズを歌い、お子さんがまねして返します。次はお子さんが歌い、大人がまねる。高さや速さを変えながら交代します。歌が苦手な大人でも、短いフレーズなので気軽に参加できます。

3. 声の大きさ当てっこ

「あー」の声を、小さい、ふつう、大きいの三段階で出し、聞いている人が当てます。車内ではあくまで控えめな範囲で。出題する側は、声を変える工夫を楽しめます。耳で音の大きさを聞き分けるあそびです。

4. 音の高さ当てっこ

高い声と低い声を交互に出して、「いまのは高い?低い?」と聞き合います。高い声はこびと、低い声は大きな鬼、など、キャラクターで覚えると幼児でも答えやすくなります。

5. 好きな歌のサビ当てクイズ

ハミングだけで、好きな歌のサビを歌い、「これはなんの歌?」と当てます。歌詞なしだと、メロディの形を耳で聞く力が働きます。お子さんの好きなアニメの歌、保育園で習った歌などを選ぶと、盛り上がります。

五つのあそびは、組み合わせて使うこともできます。たとえば、しりとり歌で出た言葉を、次の「まねっこ交換」のフレーズにする、サビ当てクイズの答えになった歌を、そのまま家族で口ずさむ、といった流れです。一つの遊びが終わるたびに「次はどれにする?」とお子さんに選んでもらうと、自分で遊びをつくっている気持ちになり、参加の意欲が高まります。

お題に迷ったら、窓の外に見えたものを手がかりにするのがおすすめです。橋、トンネル、信号、牛、海。見えたものの名前をしりとり歌や音の高さ当てっこに使うと、景色と声の遊びがつながります。トンネルに入ったら声が響く様子を、みんなで「わあ」と確かめるのも、耳と声の楽しい発見になります。

年齢別の選び方と、広げ方

同じあそびでも、年齢で楽しみ方が変わります。お子さんの様子を見ながら、少し易しめから始めるのが成功のコツです。

年齢の目安向いているあそび広げ方のヒント
2〜3歳まねっこ交換、音の高さ当てっこ動物の声など、短く分かりやすい音から
4〜5歳しりとり歌、声の大きさ当てっこお題をお子さんが決める役にする
小学生サビ当てクイズ、しりとり歌(テーマ付き)テーマを決める(食べ物だけ、動物だけなど)

きょうだいで年齢が離れている場合は、小学生がお兄さん・お姉さん役として出題者になると、全員が参加できます。年下の子が答える側、年上の子が出題する側というように、役割を交代しながら遊ぶと、どの子にも出番が回ります。

ぐずったとき、眠いときの切り替え方

長い移動では、機嫌が崩れる場面もあります。そんなときは、遊びを変えたり、休んだりして、気持ちを切り替えましょう。

  • 静かな遊びに替える:声の遊びから、耳だけの遊びに替えます。「聞こえる音をみつけよう」と、車の音、外の音、自分の息の音を探します。
  • ささやき声で遊ぶ:ひそひそ声で、秘密の話をするように会話する。ささやくと、お子さんも静かな気持ちになります。
  • 子守歌のようにハミング:眠そうなときは、ゆっくりしたメロディをハミングで。大人の声が、安心の合図になります。
  • 次の休憩の楽しみを話す:「着いたら、どんな歌を歌おうか」と、先の楽しみに気持ちを向ける。

遊びが続かなくても、うまくいかなかったと考える必要はありません。お子さんの様子に合わせて切り替えられることが、親子の関係を育てる大事な力です。

着いてからも続く、ことばと歌の時間

移動中に遊んだ歌やことばは、目的地でも続きがあります。宿や親戚の家で、「さっきの歌、もう一回やろう」と声をかけてみましょう。移動中は声を抑えていた分、思い切り歌えるときの解放感も格別です。

旅先で聞いた音を、帰ってから思い出すのも楽しい時間です。波の音、電車の音、お祭りの音など、「どんな音だった?」と、お子さんの言葉で話してもらいます。耳で聞いたことを声で伝える体験は、聞く、話す、表現する、という流れの小さな練習になります。

お子さんが作った替え歌や、その旅だけのオリジナルのフレーズがあったら、ぜひ家族の思い出として残しておきましょう。次の移動で「あの歌をもう一回」と、自然に歌いたくなるきっかけになります。

声と音楽の時間を、もっと楽しみたいときは

GOLDEN AGE PROGRAMは、幼児から小学生のための「声・音楽・英語で話す力」のプログラムです。家庭はオンラインで全国から参加でき、講師はVOICE TRAINER ACADEMYで学んだ認定講師です。声の指導の基には、たーなー先生のメソッドがあり、遊びの中で一歩ずつ進んでいきます。

回数や料金は、お子さんの年齢とご希望をうかがってからご案内します。まずはお話ししたい方は、GOLDEN AGE PROGRAMについて聞いてみるからお気軽にどうぞ。