家族の歌づくり
家族のテーマソングをつくる|みんなで決める歌詞とリズム
家族の名前や好きなことを材料にした、世界に一曲だけのテーマソング。難しい楽器や譜面はいりません。言葉と手拍子から、親子で作り始められます。
家族のテーマソングは、楽器も譜面もなしで作れます。必要なのは、家族の言葉と、手拍子と、声だけです。名前、好きな食べ物、休日の過ごし方など、家族ならではの言葉を集めて、短いリズムにのせれば、それだけで世界に一曲だけの歌になります。この記事では、子どもも大人も楽しめる、作り方の流れを順番に紹介します。
家族のテーマソングを作る良さ
家族の歌を作ると、一人ひとりの好きなものや大切にしていることが、自然と話題にのぼります。「お父さんは何が好き?」「お姉ちゃんが得意なことは?」と聞き合う時間そのものが、作る楽しさの一部です。
もう一つの良さは、完成した歌が家族の合図になることです。朝の「おはよう」の歌、おでかけ前の歌、ごはんの前の歌など、家族だけの決まりごとができると、毎日の暮らしに小さな楽しみが生まれます。子どもにとっては、自分も家族の一員として、歌の中に居場所があるという安心感にもなります。
GOLDEN AGE PROGRAMは、声と歌、耳とリズム、英語で話す力、表現と舞台を、遊びの中で一歩ずつ育てることを大切にしています。家族の歌づくりは、このうち「声と歌」「耳とリズム」「ことば」を一度に使える、家庭向きの遊びです。
用意するものと、はじめる前の約束
用意するのは、紙と鉛筆、それに家族が集まれる少しの時間だけです。記録用にスマートフォンで声を録音できるようにしておくと、あとで聞き返せて便利です。
はじめる前に、家族で一つだけ約束をしましょう。「どんな言葉が出ても笑わない」「出た言葉は全部メモする」の二つです。変な言葉や面白い言葉が出たときに、みんなで楽しむのはよいことです。ただし、誰かの言葉を否定したり、からかったりしないことを、先に決めておきます。安心して言葉を出せる雰囲気が、いい歌を生みます。
作り方の流れ:言葉集めからお披露目まで
一、言葉を集める
紙の真ん中に「うちの家族」と書き、そのまわりに、家族の好きなものを自由に書き出します。食べ物、場所、遊び、動物、季節など、ジャンルは問いません。一人が五つずつ出せば、二十個ほどの材料がそろいます。
二、気に入った言葉を選ぶ
集めた言葉の中から、歌いたい言葉を家族みんなで四つ選びます。多数決でも、じゃんけんでも構いません。選んだ言葉は、あとで一行ずつの歌詞になります。
三、手拍子のリズムを決める
手を叩いて、「タン、タン、タタタン」のような簡単なリズムを作ります。リズムは、長くても八拍までにしましょう。短いほうが覚えやすく、子どもでも歌えます。家族で同じリズムを何度か叩いて、体に入れてください。
四、言葉をリズムにのせる
選んだ言葉を、決めたリズムにのせて声に出します。音の数が合わないときは、言葉を少し足したり削ったりして調整します。たとえば「カレーライス」が長いときは「カレー」にして、手拍子と合わせます。
五、つなげて一曲にする
四行をつなげて、最初から最後まで歌ってみます。最初と最後に家族の名前や「うちの家族」という言葉を入れると、まとまりが出ます。
六、お披露目と録音
できあがった歌を、家族の前で披露します。聞き手を決めて、拍手をもらうところまでがひと続きです。録音しておけば、のちに聞き返して成長を感じられます。
作り方のイメージがわくように、例を一つ示します。選んだ言葉が「カレー」「公園」「ねこ」「みんな」の四つだったとします。手拍子のリズムは「タン、タン、タタタン」です。これにのせると、次のような歌ができます。
- カレー カレー だいすきカレー
- こうえん こうえん あそびにいこう
- ねこも ねこも いっしょにおいで
- みんな みんな うちのかぞく
これはあくまで一例です。実際の家族の言葉で作れば、まったく違う歌になります。同じ形の言葉の繰り返しにすると覚えやすく、小さな子も二回目からは一緒に歌えるようになります。
| 困った場面 | 直し方 |
|---|---|
| 言葉が集まらない | 家の中を歩いて、目に入った物を言葉にする |
| 意見がぶつかる | 全員の言葉を採用し、一行ずつ順番に入れる |
| リズムが複雑になる | 手拍子を四拍まで減らして、言葉を短くする |
| 子どもが途中で飽きる | 一回の作業を短く切り、続きは次の日に回す |
メロディをつけたいときの方法
手拍子のリズムだけでも歌として成立しますが、メロディをつけたいときは、知っている歌のメロディを借りるのが簡単です。保育園や幼稚園で覚えた歌、家族がよく歌う歌など、子どもがすぐに口ずさめるものを選びましょう。借りたメロディに、自分たちの言葉をのせれば、替え歌の形でテーマソングが完成します。
自由にメロディを作りたい場合は、「ドレミで三つの音だけ」というルールを決めるのがおすすめです。使う音を三つに絞ると、子どもでも迷わずに作れます。鍵盤やおもちゃのピアノがあれば、音を探しながら、気に入った並びを選びます。楽器がなくても、「あー、あー、あー」と声で上げ下げするだけで、立派なメロディの原型になります。
録音するときは、うまく歌おうとしなくて大丈夫です。声が裏返っても、笑い声が入っても、それがその日の家族の記録です。家族みんなの声が重なった録音は、時間がたつほど宝物になります。
年齢に合わせた役割の分け方
| 年齢 | 役割の例 | 大人のかかわり方 |
|---|---|---|
| 2〜3歳 | 好きなものを一つ言う、手拍子を叩く | 言葉をそのまま受け止めて、歌詞に入れる |
| 4〜5歳 | 言葉を選ぶ、絵を描く、リズムを決める | 選ぶ場面を多くして、本人の決断を尊重する |
| 小学生 | 歌詞を書く、全体の構成を決める | 相談役にまわり、提案は二つまでに留める |
| 大人 | 録音、清書、進行 | 子どもの言葉を勝手に直さない |
年齢が違っても、それぞれが一つずつ役割を持つと、家族全員が作り手になれます。小さな子の言葉が、大きな子の工夫と合わさって歌になっていく様子は、家族にとって忘れがたい時間になります。
完成したあとの楽しみ方
テーマソングは、作ったあとの使い方で、さらに家族に馴染んでいきます。誕生日にその人の名前を入れた特別版を歌う、旅行の車の中で歌う、おじいちゃんおばあちゃんに電話で聞かせるなど、場面を増やしてみましょう。
一年たったら、歌詞を少し書き換えて「新バージョン」を作るのも楽しい習慣です。子どもの好きなものは年ごとに変わるので、歌詞が変わること自体が、成長の記録になります。古いバージョンも残しておくと、家族の歌の歴史が積み重なっていきます。
声や歌のことを相談してみませんか
GOLDEN AGE PROGRAMは、幼児から小学生のための「声・音楽・英語で話す力」のプログラムです。家庭にはオンラインで全国から、幼稚園・保育園・学校には導入の相談から対応しています。講師はVOICE TRAINER ACADEMYで学んだ認定講師です。子どもと一緒に歌を楽しむ方法や、園での取り入れ方など、聞いてみたいことがあれば、希望をうかがうところから始められます。