手遊び歌づくり

手遊び歌をオリジナルでつくる|動きとことばの組み立て方

 文:GOLDEN AGE PROGRAM 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

手遊び歌は、決まった歌だけのものではなく、自分たちで作れます。動きとことばとリズムを組み合わせれば、親子で一つ新しい手遊び歌を生み出せます。

オリジナルの手遊び歌は、「動き」「ことば」「リズム」の三つを順番に決めていくと作れます。まず一つの動きを決め、その動きに合うことばを探し、最後に手拍子のリズムでつなぐ。これだけで、数十秒の小さな手遊び歌が完成します。ここでは、親子や園の活動で使える作り方を、順を追って説明します。

手遊び歌に含まれる三つの要素

手遊び歌が子どもに親しまれるのは、聞く・動く・歌うが一度に楽しめるからです。作る側から見ると、三つの要素に分けて考えることができます。

要素役割決めるときのヒント
動き子どもの目と体を引きつける手をひらく、とじる、回す、叩くなど、簡単で大きな動きを選ぶ
ことば歌の内容と、覚えやすさをつくる身近な物や動物、繰り返せる短い言葉を選ぶ
リズム動きとことばをつなぐ手拍子や歩く速さに合う、ゆったりした拍にする

三つのうち、どれから決めても構いません。子どもが好きな動きが見つかっているなら動きから、気に入った言葉があるならことばから始めます。大切なのは、最初から全部を完成させようとせず、小さく作って試しながら育てることです。

GOLDEN AGE PROGRAMは、声と歌、耳とリズム、英語で話す力、表現と舞台を、遊びの中で一歩ずつ育てることを大切にしています。手遊び歌づくりは、そのうちの「耳とリズム」と「表現」を、体ごと体験できる遊びです。

作り方の手順:五つのステップ

  1. 題材を決める。「くだもの」「どうぶつ」「のりもの」など、子どもが好きなテーマを一つ選びます。テーマが決まると、動きもことばも探しやすくなります。
  2. 動きを三つ決める。手遊び歌は、動きが多すぎると覚えられません。「ひらく」「とじる」「ふる」のように、三つまでに絞りましょう。
  3. ことばを動きに合わせる。それぞれの動きに、短いことばを一つずつ当てます。「ひらく→ぱっ」「とじる→ぎゅっ」のように、動きの様子をそのまま音にしたことばが、子どもにも伝わりやすいものです。
  4. リズムをつける。動きとことばを何回か繰り返し、手拍子のテンポに乗せます。ゆっくりから始めて、慣れたら少し速くします。
  5. 題名をつけて、名前を呼ぶ。歌の題名を子どもと一緒に決め、最初に「いくよー」と呼びかけるようにします。呼びかけの声が、遊びの始まりの合図になります。

作ってみる:「ふうせん」の手遊び歌

実際に一つ作ってみましょう。ここでは例として、題材を「ふうせん」にしました。

  • 最初の動き:両手を胸の前で小さく丸め、「ふー、ふー」と息を吹き込む動きをします。
  • 次の動き:丸めた手を少しずつ大きく広げます。「おおきくなーれ」とことばを添えます。
  • 最後の動き:広げた手を、パンッと叩いてから、手のひらを上に向けます。「ぱーん! ひらひら」と言って、手をひらひら揺らします。

この三つを続けて行うと、「ふうせんがふくらんで、はじけて、ひらひら落ちてくる」という小さなお話ができあがります。リズムは、ゆっくりした四拍子で、最後の「ぱーん」だけ少し大きな声にしましょう。同じ型で、題材を「たね」に替えれば、「土に埋める→芽が出る→花がひらく」という別の手遊び歌が作れます。

これはあくまで一例です。お子さんが好きなものを題材にして、自由に作ってみてください。型が一つできると、題材を替えるだけで何曲でも広げられます。

年齢別のくふう

0〜2歳:大人の動きを見て楽しむ

この時期は、子どもが自分で動けなくても大丈夫です。大人が動きとことばを見せ、子どもが目で追うだけで、立派な遊びになります。ゆっくり、大きく、表情をつけて見せるのがコツです。子どもの手を取って一緒に動かす遊び方もあります。

3〜5歳:自分で考えた動きを入れる

この時期は、動きの一つを子どもに決めてもらいましょう。「ここは何の動きにする?」と聞くと、自分なりのアイデアを出してくれます。子どもの考えた動きをそのまま採用すると、「自分の歌」という気持ちが生まれます。

小学生:全部を自分で組み立てる

小学生なら、題材からことば、動き、リズムまで、ほとんど自分で作れます。作った手遊び歌を、友だちや下の子に教える役を任せると、教える経験が自信につながります。学童や学校の場で、グループごとに一つずつ作って発表し合うのも盛り上がります。

歌い方にも、いくつかの変化をつけられます。同じ手遊び歌を、ひそひそ声で歌う「ないしょバージョン」、大きな声で歌う「おおごえバージョン」、ゆっくり歌う「ねむねむバージョン」で遊ぶと、一つの歌が三つの楽しみ方に広がります。声の大きさや速さを自分で変える経験は、そのまま歌の表現力の芽になります。

もう一つの広げ方は、「順番に動きをふやす」遊びです。最初は動き一つで始め、繰り返すたびに動きを一つずつ足していきます。三回目には三つの動きがそろい、子どもたちは「覚えられた」という達成感を味わえます。記憶力を競うのではなく、みんなで一緒に増やしていく雰囲気をつくると、楽しさが長続きします。

うまくいかないときの直し方

場面直し方
動きが複雑で、子どもが真似できない動きを一つ減らし、残った動きを大きくする
ことばが長くて覚えられない短い擬音語に置き換える。「ぱっ」「ぎゅっ」などが使いやすい
リズムがばらばらになる最初は大人が手拍子を一定に叩き、子どもはそれに合わせる
すぐ飽きてしまう最後の動きを変えるなど、毎回少しだけ違いを加える
子どもが参加しない大人が楽しそうに繰り返して見せ、誘わずに待つ

手遊び歌は、決まった形に縛られなくてよいものです。子どもが動きを変えたら、それも新しいバージョンです。「それ、いいね。次はそれでやってみよう」と受け止めることで、作る楽しさがさらに広がります。

園や家庭で活かすときの場面

できあがった手遊び歌は、生活の区切りで使うと活躍します。朝の会の始まり、片付けの前、順番を待つ時間、お話の前などです。短くて繰り返しやすい手遊び歌は、子どもたちが気持ちを切り替えるきっかけになります。

園で取り入れるなら、クラスの子どもたちが考えた手遊び歌に、クラスの名前をつけるのもおすすめです。「ひまわり組のふうせん」のように名前がつくと、クラスだけの歌として愛着がわきます。次の学年に引き継がれていく歌になるかもしれません。家庭では、おじいちゃんおばあちゃんが遊びに来たときに披露して、一緒に楽しむのもよい機会です。

声や歌のことを相談してみませんか

GOLDEN AGE PROGRAMは、幼児から小学生のための「声・音楽・英語で話す力」のプログラムです。家庭にはオンラインで全国から、幼稚園・保育園にはクラスの時間や行事に合わせた導入の相談から、小学校・学童・地域の団体には授業や発表、催しに合わせた相談から対応しています。講師はVOICE TRAINER ACADEMYで学んだ認定講師です。手遊びやリズム遊びの取り入れ方など、聞いてみたいことがあれば、希望をうかがうところから始められます。

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