声・家庭あそび

子どもの声を録音して楽しむ方法|聞き返しで自分の声に気づく遊び

 文:GOLDEN AGE PROGRAM 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

録音は、子どもが自分の声に気づく魔法の道具です。楽しく録るコツと、聞き返しの声かけを紹介します。

子どもの声の録音は、「うまく録る」より「録ること自体を遊びにする」と、うまくいきます。自分の声が機械から聞こえてくる驚きは、子どもにとって最高のおもちゃです。スマートフォン一台と、静かな場所があれば、今日から始められます。この記事では、録音の準備、遊びのアイデア、聞き返しの声かけ、成長の記録の残し方を紹介します。

録音が、子どもにもたらす楽しさ

人は、自分の声を、自分の耳で聞くときと、録音で聞くときで、違って感じるものです。子どもも同じで、録音された声を聞くと、「これ、ぼくの声?」と驚きます。この驚きが、声への興味の入り口になります。

自分の声を客観的に聞く経験は、声の大きさ、速さ、高さに気づくきっかけにもなります。親に言われなくても、子ども自身が「もう少しゆっくり言ってみよう」と考えるようになることもあります。

録音を始める前の準備

準備コツ
場所テレビや家電を消して、静かな部屋を選ぶ。カーテンや布のある部屋は、反響が少なくてきれいに録れる
距離スマートフォンを、口から手のひら一つ分ほど離して置く
ファイル名日付と内容を入れて保存しておく
音量の確認最初に短く試して、聞き返してから本番を録る

機材は、高価なものは必要ありません。スマートフォンの録音アプリで十分です。家族の写真を撮るように、気軽に録りはじめましょう。

録音の約束を決めておく

録音した声は、家族だけで聞く。子どもがいやがったときは、消してよい。この二つを、はじめに親子で約束しておきましょう。自分の声を大切に扱ってもらえると感じると、子どもは安心して声を出せます。

録音に向く時間帯と、長さの目安

録音は、子どもが元気で、周りが静かな時間に行うと、楽しく続きます。たとえば、夕食の前の落ち着いた時間や、お風呂あがりのリラックスした時間などです。長さは、一回で数十秒から数分ほどの短いものが向いています。短く録って、すぐ聞き返すテンポが、子どもの集中を保ちます。

疲れている日や、お腹がすいている時間は、声が出にくく、録音もうまくいきません。そんな日は、無理に録らず、別の日に回しましょう。録音が楽しい時間として記憶に残ることが、いちばんの目的です。

録音を使った遊び五つ

遊び一:ラジオごっこ

子どもがアナウンサーになって、今日の天気や、好きなものを紹介します。「こんにちは、きょうのてんきです」と、ラジオのまねをして話すと、普段より丁寧な話し方が生まれます。

遊び二:お話の読み聞かせ録音

絵本を読んで録音し、あとで弟や妹、おじいちゃんおばあちゃんに聞かせます。誰かに届ける目的があると、読み方に気持ちがこもります。

遊び三:声の変身ボイス

同じ言葉を、「大きな声」「小さな声」「ゆっくり」「速く」で録り、聞き比べます。声は自分でさまざまに変えられると、子どもが気づける遊びです。

遊び四:まねっこ録音

動物や乗り物の声を録って、家族が何のまねか当てます。家族が出題して、子どもが答える役にもなれます。

遊び五:未来への手紙

「十年後のわたしへ」と呼びかけて、今の気持ちや好きなものを話します。録音を大切に保存して、成長したときに一緒に聞くと、感動的な思い出になります。

年齢に合わせた、録音の楽しみ方

年齢の目安楽しみ方ポイント
幼児動物の声、あいさつ、短い歌録音ボタンを押す役を子どもにして、操作も遊びにする
年長から小学校低学年ラジオごっこ、絵本の読み聞かせ聞かせる相手を決めて、届ける気持ちを持たせる
小学校中学年以上インタビューごっこ、歌の聞き比べ自分で聞き返して、工夫したい点を決める

録音ボタンを、子どもに任せる

録音を始める、止める、聞き返す。この操作を子どもに任せると、遊びの主導権が子どもに移ります。「自分が録っている」という感覚が、声を出す意欲を高めます。操作に慣れた子は、家族にインタビューをする記者の役まで、自分で考えて楽しめるようになります。

家族みんなの声を集める

子どもだけでなく、家族全員の声を録音する日を作ってみましょう。お父さんの低い声、お母さんの声、おじいちゃんおばあちゃんの声を並べて聞くと、声の違いに子どもが気づきます。「誰の声か当てっこ」をすると、耳をすませて聞く力も楽しく鍛えられます。家族の声のアルバムは、年月がたつほど、かけがえのない宝物になります。

聞き返しの声かけで、気づきを広げる

録音を聞いたあとの声かけは、評価ではなく、問いかけを中心にします。

場面おすすめの声かけ
聞き返した直後「どんな声だった?」「聞いてみてどう思った?」
よく聞こえたとき「この部分、元気な声だったね」
聞こえにくかったとき「もう一回、録ってみる?」と本人に選ばせる
何度か聞いたあと「前に録ったときと、違うところはあった?」

子ども自身が気づいたことを、そのまま認めましょう。「ここ、ちょっと早口だった」と自分で言えたら、それは立派な気づきです。親が先に指摘せず、子どもの言葉を待ちます。

録音のあとに、絵や言葉で振り返る

聞き返したあとに、気づいたことを絵や一言メモにして残す方法もあります。「おおきなこえ」「ゆっくり」「にこにこ」など、声の感じを表す言葉を、子どもが選んで書きます。文字が書けない幼児は、親が代わりに書きとめます。メモを貼っておくと、次に録るときの「今日の目標」にもなります。

録音がうまくいかない日の過ごし方

声が出ない日、気分が乗らない日は、録音をお休みして構いません。代わりに、前に録った声を家族で聞いて楽しむ時間にすると、録音の習慣が負担になりません。「あのときの声、元気だったね」と、思い出を語り合う時間も、大切な音楽の時間です。

成長の記録として残す

録音は、日付をつけて保存しておくと、成長の記録になります。たとえば、誕生日、新学期、季節の変わり目など、節目に同じ言葉を録音します。「なまえ、とし、すきなもの」を毎回録っておくと、声の変化や話し方の成長を、あとで比べて楽しめます。

  • 月に一回、同じ絵本の同じページを読んで録る。
  • 新年に、今年の目標を一言ずつ録る。
  • 卒園や旅行の前に、思い出を話した声を残す。

保存先は、家族のスマートフォンのほか、パソコンの専用フォルダなどに分けておくと、見つけやすくなります。大切な録音は、複数の場所に保存しておくと安心です。

声を育てる場を探しているなら

録音で自分の声に興味を持った子は、声の使い方をもっと知りたくなることがあります。GOLDEN AGE PROGRAMは、幼児から小学生のための、声・音楽・英語で話す力のプログラムです。無理のない声の出し方と歌う楽しさ、耳とリズム、英語で話す、表現と舞台を、遊びの中で一歩ずつ進めます。講師はVOICE TRAINER ACADEMYで学んだ認定講師で、声の指導はたーなー先生のメソッドが基になっています。ご家庭ではオンラインで全国から受講できます。

回数や料金は、年齢とご希望をうかがってからご案内します。声のことで気になることがあれば、お気軽にお話しください。GOLDEN AGE PROGRAMについて聞いてみる

よくある質問

録音をいやがる子には、どうすればよいですか。

無理に録らず、まずは大人が自分の声を録って、子どもに聞かせてみてください。おもしろがる様子が見えたら、一緒に試してみましょう。

録音した声は、どう扱えばよいですか。

家族だけで楽しむ約束を決めておくと安心です。子どもがいやがったときに消してよいルールも、はじめに共有しておきましょう。

何歳から楽しめますか。

幼児から楽しめます。まずは動物のまねなど、短い声を録って、すぐ聞き返す遊びから始めてください。